今回は,4月23日に行われた原子力損害賠償審査会第2回会合で示された原案にあげられた項目について解説していきます。
・避難費用(区域外への交通費,避難先での滞在費)
交通費の具体的内容としては,公共交通機関を利用した際の運賃,車を利用した際のガソリン代等が対象となります。
必要な資料としては,自宅から避難先までの交通費を示す資料や,滞在先の宿泊費用の領収書で証明することになりますが,資料が無い場合でも,妥当な経路の交通費や,最低限発生するであろう滞在費については認められるべきです。
なお,半径20キロ圏内に限定されていますが,例え半径20キロ圏外であっても避難を要することが社会通念上相当な場合であると裁判所が認めれば避難費用の賠償が認められるべきです。
例えば,半径20キロ圏外であっても高濃度の放射性物質が観測された地域の方にとっては,避難が必要と考えられるからです。
このように,原子力損害賠償審査会の指針に縛られず,裁判所が正当な損害と認めれば損害賠償請求することが出来ます。